专利摘要:
αアドレナリン受容体介在状態を治療する方法及び組成物。 b
公开号:JP2011506481A
申请号:JP2010538216
申请日:2008-12-13
公开日:2011-03-03
发明作者:カート,;ディー. ウォルフギャング,;パオロ バロルディ,;ミハエル,;エイチ. ポリメロポウロス,
申请人:ヴァンダ ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド;
IPC主号:A61K31-454
专利说明:

[0001] [関連出願の相互参照]
本願は、2007年12月13日出願の同時係属中の米国特許仮出願第61/013,375号(本明細書に組み込まれる)の優先権を主張する。]
[0002] [発明の背景]
1.技術分野
本発明は、概してα1アドレナリン受容体介在状態(alpha−1 adrenoceptor−mediated conditions)の治療に関する。]
[0003] 2.背景
αアドレナリン受容体、より具体的にはα1アドレナリン受容体の介在状態は多様な形態をとり、人口のうちのかなりが罹患している。アドレナリン受容体(又はアドレナリン作動性受容体)はカテコールアミン類の標的となるGタンパク質結合受容体の1つのクラスである。これらは特異的に結合し、したがってその内因性リガンドであるアドレナリン(エピネフリン)及びノルアドレナリン(ノルエピネフリン)により活性化される。αアドレナリン受容体のノルエピネフリンに対する結合親和性はエピネフリンに対する結合親和性より高い。α1アドレナリン受容体は平滑筋組織にみられ、高血圧、鬱血性心不全、心筋過形成、尿道閉塞、高インスリン血症、脂質異常、麦角アルカロイド中毒、クロム親和細胞腫、レイノー病、及び男性インポテンツを含む症状に介在する。α1アドレナリン受容体の既知のアンタゴニストの一部には、フェノキシベンズアミン、フェントールアミン、プラゾシン、タムスロシン、及びテラゾシンが含まれる。]
[0004] 良性前立腺過形成(良性前立腺肥大症、又はBPHとも称される)は特に一般的なα1アドレナリン受容体介在状態である。良性前立腺過形成は男性の加齢につれて多くみられる前立腺の肥大である。前立腺は組織の外層に囲まれた2つの葉を含み、直腸の前且つ膀胱のすぐ下に尿道を囲んで位置する。前立腺の主要な機能は性的最高点における体液の放出、尿道を通る精子の誘導の補助、及び膣管内におけるpHの中性化の促進である(National Kidney and Urologic Diseases Information Clearinghouse(NKUDIC)、NIH Publication No.06−3012:Prostate Enlargement:Benign Prostatic Hyperplasia、http://kidney.niddk.nih.gov/kudiseases/pubs/prostateenlargement/index.htm#gland(2006年6月)(最終訪問日2006年10月26日))。]
[0005] 前立腺が膀胱及び尿道に近接すること並びに膀胱及び尿道との相対的な位置に起因して、前立腺の肥大は尿道を通過する尿の流動を制限する場合がある。前立腺を囲む組織層により前立腺の拡大が制限されるため、前立腺が尿道を圧迫することにより、尿道が狭められて締め付けられ、その結果閉鎖する傾向がある。これに続いて膀胱壁が厚みを増して炎症を起こし、内部の尿量が少ない場合でも収縮を始める(したがって、頻尿が引き起こされる)。最終的には膀胱が脆弱化して内容物を完全に排出できなくなる。そのため、尿流の脆弱化又は遮断の症状、膀胱を完全に空にできない感覚、排尿開始の際の遅延又は躊躇の感覚、特に夜間における、頻繁な排尿欲求、及び差し迫った排尿欲求感覚が生じる可能性がある(同上、http://kidney.niddk.nih.gov/kudiseases/pubs/prostateenlargement/index.htm#common)。]
[0006] BPHに対する薬物治療は、手術を伴うことなく、前立腺を縮小させ、又は前立腺の更なる成長若しくは肥大を予防することに重点が置かれている。肥大した前立腺に関連する臨床症状の緩和に対しては6種の薬物が一般的に処方され、その中にはフィナステリド(プロスカー(PROSCAR))、デュタステライド(アボダート(AVODART))、テラゾシン(ヒトリン(HYTRIN))、ドキサゾシン(カルデュラ(CARDURA))、タムスロシン(フロマックス(FLOMAX))、及びアルフゾシン(ウロザトラル(UROXATRAL))が含まれる。フィナステリド及びデュタステライドはホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)産生を阻害することにより機能する。近年の国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所(NIDDK)の協力による前立腺肥大症薬物療法(MTOPS)試験によれば、フィナステリド及びドキサゾシンの併用投与は各々の単独投与より、BPHの症状の緩和及び更なる肥大に対する予防に効果が高いことが見いだされた。]
[0007] α遮断薬として知られる薬物のクラスに属するテラゾシン、ドキサゾシン、タムスロシン、及びアルフゾシンは、前立腺及び膀胱頸部の平滑筋を弛緩させることにより機能し、尿流を改善し且つ膀胱下尿道閉塞を緩和する(同上、http://kidney.niddk.nih.gov/kudiseases/pubs/prostateenlargement/index.htm#treatment)。また、高血圧治療用のαアドレナリン遮断薬であるプラゾシン(ミニプレス(MINIPRESS))はα1受容体の遮断によるBPHの治療に有用であることが見いだされており、前立腺及び尿管の狭窄を制御する。(MedlinePlus Drug Information:http://www.nlm.nih.gov/medlineplus/druginfo/uspdi/202475.html(ページ最終更新日2006年10月13日)内のプラゾシン(全身性)(最終訪問日2006年10月26日))。]
[0008] [発明の概要]
本発明は、ヒトの男性を含む雄哺乳動物対象に有効量の4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩を体内投与することにより、良性前立腺過形成(BPH)を治療するための方法及び組成物を提供する。]
[0009] 本発明の例示的な態様は、本明細書中に記載の問題及び記載はないが当業者が発見し得る他の問題の解決を意図する。]
図面の簡単な説明

[0010] 4つの異なる濃度(a)0.1uM、(b)0.3uM、(c)1uM、(d)3uMの4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸の存在下及び非存在下におけるフェニレフリン(PE)に対する濃度反応曲線を示すグラフである。四角形の点は試験物質添加前のPEを、三角形の点は試験物質添加後のPEを示す。
4つの異なる濃度(a)0.1uM、(b)0.3uM、(c)1uMの4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸の存在下及び非存在下におけるノルエピネフリン(NE)に対する濃度反応曲線を示すグラフである。四角形の点は試験物質添加前のNEを、三角形の点は試験物質添加後のNEを示す。]
[0011] [詳細な説明]
上述のように、本発明はBPHの治療方法を提供する。前記方法は、有効量の4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩の、単独での、又は1つ若しくは複数の追加の有効薬剤と組み合わせた投与を含む。前記追加の有効薬剤は、1つ若しくは複数の追加のαアドレナリン受容体アンタゴニスト、1つ若しくは複数のステロイド5α−レダクターゼ阻害剤、又は1つ若しくは複数の追加のαアドレナリン受容体アンタゴニストと1つ若しくは複数のステロイド5α−レダクターゼ阻害剤との組み合わせを含んでもよい。]
[0012] 本明細書中、「有効量」は、治療対象の状態の兆候及び症状の発症を予防若しくは遅延させる、又は前記状態の兆候及び症状を排除若しくは緩和する、即ちその重症度を低減する若しくはその発生回数を低減する量を意味する。また、「治療(treatment)」、「治療する(treating)」及び「治療する(treat)」は治療又は予防、即ちαアドレナリン受容体介在状態の治療又は予防を意味するものとする。]
[0013] 本発明は、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩、並びにエステル、溶媒和物、水和物、結晶及び非晶質形態、並びにその多型体の使用を意図する。]
[0014] 4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸はイロペリドンの代謝産物である。イロペリドンは米国特許第5,364,866号、第5,658,911号、及び第6,140,345号に開示され、各特許は参照により本明細書に組み込まれる。例えば、国際特許出願公開第2006039663号及び第2003054226号パンフレット中に開示されるように、特定の遺伝子型を有する患者に対してはイロペリドン又はイロペリドン代謝産物の優先的使用が有利である場合もあり、前記各特許出願はまた、参照により本明細書に組み込まれる。]
[0015] 4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸は、α1アドレナリン受容体及びセロトニン5HT2A受容体に対し親和性が最も高く且つ効力が最も高く、α1アドレナリン受容体に対する親和性/効力はα2アドレナリン受容体に対するものよりわずかに高く、且つドーパミン、ヒスタミン及びセロトニン受容体(5HT2A以外)に対する活性はあったとしても非常に弱い。]
[0016] 4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸は血液脳関門を通過しないと思われる。特に、[14C]4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸で処置したラットを用いたDMPK研究において、脳内で測定可能な放射性濃度を示したラットはなかった。したがって、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸は、脳内の受容体が実質的な程度には介在しない状態に対し特に有用である。]
[0017] 本発明の方法は、前立腺肥大又はBPHに罹患した動物に有効量の4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩を投与することを含む。]
[0018] 4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸及び医薬上許容されるその塩は、1つ又は複数の追加のαアドレナリン受容体アンタゴニストと別個に又はこれと共に投与してもよい。本実施形態において、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩と共に投与する1つ又は複数の追加のαアドレナリン受容体アンタゴニストは、ドキサゾシン、例えばカルデュラ、プラゾシン、例えばミニプレス、テラゾシン、例えばヒトリン、Rec15/2739、及びタムスロシン、例えばフロマックスから選択されてもよい。このような実施形態は例えば、2種の医薬有効成分が混合された状態の、又は各医薬有効成分が丸薬又はカプセルの別個の部分に含まれた状態の、丸薬又はカプセルを含む。言うまでもなく、直接的又は間接的に活性のある前記化合物の代謝産物、プロドラッグ、多型体、水和物、溶媒和物、及び塩も本発明の実施において使用できる。]
[0019] また、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩は、有効量の1つ若しくは複数の追加のαアドレナリン受容体アンタゴニスト、1つ若しくは複数のステロイド5α−レダクターゼ阻害剤、又は1つ若しくは複数の追加のαアドレナリン受容体アンタゴニストと1つ若しくは複数のステロイド5α−レダクターゼ阻害剤との組み合わせとは別個に又はこれらと共に同時投与してもよい。本実施形態において、ステロイド5α−レダクターゼ阻害剤は例えばフィナステリドであってもよい。]
[0020] 本発明に従って投与する化合物は、例えば錠剤、カプセル剤、経口用液剤、静脈内投与用液剤、筋肉内注射剤、皮内注射剤、坐剤、貼付剤、吸入剤、及び鼻腔用スプレー剤を含む形態のうちいくつかの形態であってもよい。また、前記化合物は即時放出製剤、持続放出製剤、又は長時間作用型注射剤製剤(例えば28日用デポー剤製剤)であってもよい。また、本発明の方法は、1日1回、1日2回、又は1日3回投与を含んでもよい。]
[0021] 有効量を対象哺乳動物(典型的にはヒトであるが、例えば家畜、ペット、及びレース用動物等の他の哺乳動物も治療できる)に多様な経路で投与してもよい。有効量は、前立腺肥大の兆候及び症状の発症を予防若しくは遅延させる、又は前立腺肥大の兆候及び症状を排除若しくは緩和する、即ちその重症度を低減する若しくはその発生回数を低減する量である。したがって、有効量は例えば、前立腺肥大を予防する、逆転させる、若しくは減速させる、又は前記症状等の前立腺肥大の臨床症状を緩和する量である。]
[0022] 有効量は例えば、患者、治療対象の障害又は症状の重症度、及び投与経路に依存して量的に変動してもよい。前記用量は日常的な試験により決定可能である。一般的に、経口投与等の全身投与に関しては、有効量は約1〜約500mg/日、例えば約5〜約100mg/日、又は約0.01〜約10mg/kg/日、例えば約0.1〜約5mg/kg/日若しくは約0.5〜約1.5mg/kg/日とすることができる。]
[0023] 当然のことながら、投与プロトコールは関連する状況に鑑みて医師により決定される。前記関連する状況には、例えば治療対象の状態、選択された投与経路、個々の患者の年齢、体重、及び応答、並びに患者の症状の重症度が含まれる。言うまでもなく、患者は可能性のある有害事象について監視すべきである。]
[0024] 治療的又は予防的使用に関しては、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩は通常、(前記)必須有効成分としての少なくとも1つの前記化合物と、医薬上許容される固体又は液体担体と、任意には医薬上許容される添加物(excipients)とを標準的且つ従来の技術により組み合わせて含む医薬組成物として投与される。]
[0025] 本発明の実施において有用な医薬組成物は、経口、非経口(皮下、筋肉内、皮内、静脈内を含む)、経皮、気管支内、又は点鼻投与に適切な投与形態を含む。したがって、固体の担体を使用する場合、製剤は、錠剤化してもよいし、粉末若しくはペレット状でハードゼラチンカプセル内に入れてもよいし、又はトローチ剤若しくはロゼンジ剤の形態としてもよい。固体の担体は、結合剤、賦形剤(fillers)、錠剤用滑沢剤、崩壊剤、及び湿潤剤等の従来の添加物を含有してもよい。必要であれば、錠剤は従来の技術によりフィルムコーティングされてもよい。液体の担体を使用する場合、製剤は、シロップ剤、乳剤、ソフトゼラチンカプセル剤、注射用滅菌ビヒクル、水性若しくは非水性懸濁剤の形態であってもよいし、又は使用前に水若しくは他の適切なビヒクルで復元可能な乾燥物であってもよい。液体製剤は従来の添加剤、例えば懸濁化剤、乳化剤、湿潤剤、非水性ビヒクル(食用油を含む)、保存剤、並びに着香及び/又は着色剤を含有してもよい。非経口投与に関し、ビヒクルは通常少なくとも大部分は滅菌水からなるが、塩類溶液及びグルコース溶液等を使用してもよい。注射用懸濁剤を使用してもよく、その場合には従来の懸濁化剤を使用してもよい。非経口投与形態には従来の保存剤及び緩衝剤等を添加してもよい。医薬組成物は、適切な量のイロペリドン又はその有効代謝産物を含む所望の製剤について適切な従来の技術により調製されてもよい。例えばレミントン製薬科学(REMINGTON’SPHARMACEUTICAL SCIENCES、Mack Publishing Company、Easton、Pa.、17th edition、1985)を参照。]
[0026] 本発明に使用される医薬組成物の製造において、有効成分(複数可)を通常、担体と共に混合、又は担体により希釈、又は担体内に封入し、前記担体はカプセル、サッシェ、紙、若しくは他の容器の形態であってもよい。希釈剤としての担体は、前記有効成分用のビヒクル、添加物、又は媒体として作用する固体、半固体、又は液体物質であってもよい。したがって、前記組成物は、錠剤、丸剤、散剤、ロゼンジ剤、サッシェ剤、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、液剤、シロップ剤、(固体として、又は液体媒体中の)エアゾール剤、例えば有効化合物を上限10重量%含有する軟膏剤、ソフト及びハードゼラチンカプセル剤、坐剤、滅菌注射用液剤、及び滅菌包装された散剤の形態であってもよい。]
[0027] 適切な添加物及び希釈剤の例として、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギン酸塩、トラガカントゴム、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、シロップ、メチルセルロース、ヒドロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息香酸プロピル、タルク、ステアリン酸マグネシウム、及び鉱物油が挙げられる。前記製剤は更に、滑沢剤、湿潤剤、乳化及び懸濁化剤、保存剤、甘味料、及び/又は着香剤を含んでもよい。本発明の組成物は、患者への投与後に有効成分を即時、持続、又は遅延放出する目的で製剤してもよい。]
[0028] 前記実施形態のいずれかに従う、BPH又は他の徴候を治療するための4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩の投与は、放出制御型、例えば遅延、持続、又はパルス放出型の薬剤投与形態の使用により実行されてもよい。「放出制御」とは、医薬有効成分(API)の吸収が、嚥下投与用の即時放出経口形態と比較して遅延性、持続性、又は遅延性且つ持続性であることを意味する。前記投与形態は例えば米国特許第4,772,475号に開示され、前記特許は参照により本明細書に組み込まれる。]
[0029] 例えば、本発明の放出制御製剤は、標準的な溶出アッセイ(例えば(1)pH4.5、(2)pH6.8、又は(3)0.1N HClの37℃の水性溶媒中)において、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩が約3%〜約15%/時間、より好ましくは約4%〜約13%/時間、最も好ましくは約5%〜約7%/時間の速度で溶出し、それにより、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩を約16〜約24時間かけてゆっくりと、実質的に一定な投薬量で提供するようなものを含む。別の実施形態において、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩は、パルス型プロファイルで、例えば、投与直後に薬剤の約25%が、投与約2時間、4時間、及び6時間後に薬剤の約25%が放出される、又は投与直後に薬剤の約50%が、投与約2時間及び4時間後に薬剤の約25%が放出される、又は投与直後に薬剤の約50%が、投与約4時間及び6時間後に薬剤の約25%が放出される。]
[0030] 本発明の放出制御投与形態は経口送達を目的とするいくつかの放出制御技術を使用してもよい。例えば、Lalla及びBhatは、放出を緩和するためにDCP顆粒を血管拡張薬イソソルビド二硝酸塩で被覆する方法を記載している。本発明の放出制御形態の医薬組成物を調製する方法は、まずDCP顆粒に糖シロップを噴霧し、被覆された顆粒を選別して直径約500〜約600μmのものを選択する。続いて、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩若しくはエステル(「医薬有効成分」又は「API」)の被覆剤を顆粒表面に対して噴霧し、顆粒を乾燥させる。ペレット基質中の微小環境を酸性に維持するために、酸性緩衝剤の層を薬剤層の下及び/又は上に塗布することができる。最後に、乾燥API被覆顆粒にポリマー被覆剤を塗布する。あるいは、乾燥顆粒を加圧して錠剤としてもよい。J.K.Lalla及びShruti U.Bhat、Controlled−Release Isosorbide Dinitrate Pellets.Part I:Design and Evaluation of Controlled−Release Capsule Dosage Form、J.Pharm.Sci.、82(12):1288−1291(1993);J.K.Lalla及びShruti U.Bhat、Controlled−Release Isosorbide Dinitrate Pellets.Part II:In Vivo Studies、J.Pharm.Sci.、82(12):1292−1295(1993)を参照されたい。両内容は参照により本明細書に組み込まれる。]
[0031] Beimanらの米国特許第5,968,554号は、胃及び十二指腸に薬剤を送達できる多層型放出制御投与形態を教示している。また、同じくBeimanらの米国特許第6,312,728号は、十二指腸及び大腸若しくは結腸の両方に、又は胃、十二指腸、及び大腸若しくは結腸に薬剤を送達できる多層型放出制御投与形態を教示している。両参照文献は参照により本明細書に組み込まれる。]
[0032] 関連する放出制御投与量及び方法がPercelらによりいくつか記載されている。例えば米国特許第6,627,223号は、少なくとも2つの被覆膜障壁を有する時限持続放出(TSR)ビーズからなる薬剤量を記載し、障壁の組成及び厚みにより薬剤放出の遅延時間及び持続時間が決定される。一実施形態において、第1の膜障壁は腸溶性ポリマーであり、且つ第2の膜は非水溶性ポリマー及び腸溶性ポリマーの混合物である。前記構成によれば、血漿濃度−時間特性において治療用薬剤を1回又は複数回パルス放出可能となる。]
[0033] 同じくPercelらの米国特許第6,500,454号は、プロプラノロールを24時間周期で放出することにより前記薬剤に対する時間依存性生理的要求を模倣する投薬単位を記載する。同じくPercelらの米国特許第6,663,888号は、上述に類似する、ヒスタミンH2アンタゴニストを24時間周期で放出する投薬を記載する。Percelらの上記各参照文献は参照により本明細書に組み込まれる。]
[0034] 例えば従来のパンコーティング、穿孔パンコーティング、流動床コーティング、トップスプレーコーティング、ボトムスプレーコーティング、及びタンジェンシャルスプレーコーティングを含む当技術分野で公知の他の放出制御方法も本発明の範囲内である。例えば、Atul M.Mehta及びDavid M.Jones、Coated Pellets Under the Microscope、Pharm.Tech.、1985年6月を参照されたい。文献の内容はまた、参照により本明細書に組み込まれる。多様な添加物を本発明の放出制御投与形態に組み込んでもよい。前記添加物には、例えばオイドラギット(Eudragit)(登録商標)ポリマー(Rohm&Haas)、エチルセルロース、エトセル(Ethocel)(登録商標)ポリマー(Dow Chemical Company)、クエン酸トリエチル、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリビニルピロリドン(PVP)、糖、及び酸性緩衝剤が含まれる。通例、前記添加物は放出制御投薬の大部分を構成してもよい。]
[0035] 別の例示的な実施形態において、本発明の放出制御投与形態は薬剤の間欠的な又はパルス状の放出を提供するように設計される。前記実施形態において、前記投与形態は薬剤の2、3、4、5、又は更には6つのアリコートを数時間かけて、例えば2〜24時間、8〜24時間、又は16〜24時間かけて放出してもよい。本発明の例示的なパルス送達投与形態は、主に十二指腸内に薬剤を放出する第1の区画、主に空腸内に薬剤を放出する第2の区画、主に回腸内に薬剤を放出する第3の区画といった別個の「区画(compartment)」に3つのアリコートに分けて薬剤を放出する。各アリコートとして放出される薬剤の量は、総量を等分したものであってもよいし、又は量がそれぞれ異なっていてもよい。本発明のパルス放出の実施形態において、緩衝剤及び対イオンの選択は、個々のアリコートについて、例えば特定アリコートの放出が見込まれるGI管内の位置に依存して異なっていてもよい。]
[0036] イロペリドンを投与する多様な製剤及び方法が記載されている。例えば、国際公開第2004/006886号パンフレットにはイロペリドン結晶を含む注射用デポー剤製剤が記載され、イロペリドン及びポリグリコール酸ポリ乳酸グルコース星形ポリマーをマイクロカプセル化したデポー剤製剤が米国特許出願公開第20030091645号に記載され、イロペリドン又はイロペリドン誘導体の濃度増加に関連する心電図補正QT間隔(QTc)の延長の除去又は最小化を特に目的とするイロペリドンの投与方法が2004年9月30日出願の米国特許仮出願第60/614,798号に記載され、前記内容は全て参照により本明細書に組み込まれる。]
[0037] 別の例示的な実施形態において、本発明は、患者の血流中において各々の有効量が適切な時間に適切量で維持されることを目的とする、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸及び1つ若しくは複数の追加のαアドレナリン受容体アンタゴニスト、1つ若しくは複数のステロイド5α−レダクターゼ阻害剤、又は1つ若しくは複数の追加のαアドレナリン受容体アンタゴニストと1つ若しくは複数のステロイド5α−レダクターゼ阻害剤との組み合わせの、ほぼ同時、又は異なる時間間隔における同時投与を含む。]
[0038] 関連する実施形態において、キットは、1つの薬剤、例えば4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸のみの薬剤投薬単位と、別の薬剤又は両方の薬剤を含む他の薬剤投薬単位とを含む。前記キットによれば、例えば、1つ若しくは複数の追加のαアドレナリン受容体アンタゴニスト、1つ若しくは複数のステロイド5α−レダクターゼ阻害剤、又は1つ若しくは複数の追加のαアドレナリン受容体アンタゴニストと1つ若しくは複数のステロイド5α−レダクターゼ阻害剤との組み合わせとは異なる時間間隔でαアドレナリン受容体アンタゴニストを摂取する場合の投与を容易にすることができる。]
[0039] 前記組み合わせを使用する場合、各薬剤の用量は各々単独の有効量とほぼ同一又はそれより少なくなると予想される。例えば、各医薬有効成分を、各成分を単独投与する場合の用量の約20%〜約80%で投与することができる。]
[0040] 2つ(以上)の薬剤をほぼ同時(simultaneously)に、即ち共に(concomitantly)(例えば互いに約0〜約5分以内、好ましくは約1分間隔以内に)投与してもよいし、異なる時間に投与してもよい。例えば前記組成物を、各投与形態が両方の有効成分を含有する単位投与形態に製剤してもよい。用語「単位投与形態」は、ヒト対象及び他の動物に対する投薬単位として適切な物理的に別個の単位を指し、各単位は、必要な医薬担体と共に治療期間中所望の予防的又は治療的効果を発揮するよう計算された所定量の有効物質を含む。]
[0041] 本発明の単位投与形態は、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩を単独の医薬有効成分として含むか別の薬剤との組み合わせとして含むかにかかわらず、遅延、持続、又はパルス放出等の放出制御形態に製剤することもできる。組み合わせの場合、前記形態により、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩を、他の薬剤(複数可)と同じ又は異なる速度及び時間において放出することができる。]
[0042] 関連する態様において、本発明は、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩を含む医薬組成物の販売促進、マーケティング、又は販売方法であって、見込み患者、処方責任者、又は医師若しくは他の処方担当者への前記化合物に関する情報の頒布を含み、前記情報は4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩がα1アドレナリン受容体アンタゴニストであるという内容を含む方法を含む。前記情報はまた、前立腺肥大又はBPHの治療において前記化合物の有用性が示されたという内容を含んでもよい。関連する態様において、本発明は、前記情報を頒布するシステムであって、例えば前記情報を記憶するデータ記憶媒体、データ記憶媒体から前記情報を検索する手段、例えばコンピュータ等、及び検索された情報を関連する人物に、例えば前記情報を電子的に送信することにより、又は印刷し且つその印刷された情報のコピーを物理的に配布する等により頒布する手段を備えるシステムを含む。]
[0043] 以下実施例は、例証であり限定的なものではない。以下に記載される実験はいずれもフランス国トゥールーズ、UROsphereのStefano Palea博士の監督下で実施された。]
[0044] 実施例1
本実施例は、試験物質、即ち4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸の、雄ウサギ前立腺平滑筋におけるフェニレフリン(PE)誘導性収縮に対する効果の評価を目的としていた。]
[0045] ウサギが下部尿路の薬理学に関して優れたモデルであることは文献中で公知である。特に、ウサギ単離前立腺において、クローニングされたα1aアドレナリン受容体に対する親和性と、いくつかのα1アドレナリン受容体アンタゴニストに対する拮抗効力(pKb)値との間に相関関係があることが分かっている(Martinら、J.Pharmacol.Expr.Ther.282:228−35、1997)。]
[0046] 簡潔には、動物を屠殺した後、前立腺の横方向の標本を25mLガラス製オルガンバス内で1gの負荷張力をかけて垂直に懸垂し、酸素処理した改変クレブス(Krebs)液(NaCl 114mM、KCl 4.7mM、CaCl2 2.5mM、KH2PO4 1.2mM、NaHCO3 25mM、グルコース11.7mM(pH7.4、95%O2及び5%CO2通気、37℃)中に配置した。βアドレナリン受容体、神経内及び神経外の取り込み、並びにカテコール−O−メチルトランスフェラーゼを各々阻害するため、プロプラノロール(1μM)、デシプラミン(0.1μM)、デオキシコルチコステロン(3μM)及びノルメタネフリン(1μM)をクレブス−ヘンゼライト(Krebs−Henseleit)液中に添加した。]
[0047] 平衡状態で60分間経過後、平滑筋細片をPE30μMに曝露して生存能を計測した。収縮反応の低い(<0.5g)細片は廃棄した。30分間洗浄後、半対数単位濃度増加として累積的に添加することにより、PEに対する第1の濃度反応曲線(CRC)(範囲0.1μM〜1mM)を得た。次いで、組織を60分間洗浄し、試験物質(異なる4つの濃度)と共に60分間インキュベートした後、PEに対する第2のCRCを得た(範囲0.1μM〜10mM)。個々の単一平滑筋細片について試験した試験物質の濃度は1つのみとした。異なる細片に対し、1つの濃度(0.01μM)のタムスロシンを対照化合物として試験した。]
[0048] 本実験において、アルフゾシンのpKb値は7.25であり、これはBPH患者から取得したヒト単離前立腺腫に対する同アンタゴニストの対応pKb値に類似する値であった(7.78,Paleaら、Neurourol.Urodyn.19(Suppl.):431−33、2000)。]
[0049] PE30μMに対する収縮反応の平均値は統計的な有意差を示さなかった(クラスカル・ウォリス(Kruskall−Wallis)検定によりp=0.0678)。]
[0050] 60分間のインキュベート(4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又はタムスロシンに対する共通溶媒と共に)後のPEに対するCRCの最大反応(Emax)値は、インキュベート前に得た対応の値より有意に低かった(137.7%対166.2%;p=0.005)。しかし、試験物質0.1、0.3及び1μMの存在下においては結果が異なり、残りの実験では、ウサギ前立腺において2回連続して取得したPEに対するCRCは完全に再現された。]
[0051] 4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸はPE誘導性収縮を濃度依存的に拮抗した(各用量に対しn=6)。図1を参照。アンタゴニストとのインキュベーションの前のPEに対する−log EC50(pEC50)値は、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸の各濃度又はタムスロシン0.01μMの存在下で取得されたpEC50値とは有意に異なっていた。Emax値は2種のアンタゴニストの存在による影響は受けなかった。(EC50は生物学的効果の50%の取得に必要な濃度である。)]
[0052] シルドプロットから推定された4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸に対する拮抗効力(pA2、即ち、「同等の効果を得るためには2倍のアゴニスト濃度を要するようなアンタゴニストの濃度のマイナス1倍」)は7.47に等しかった。ウサギ単離前立腺に関する以前の報告によれば、pEC50値の用量比から計算されたタムスロシンに対するpA2は10.21に等しいとのことだった(pKb=9.74;Martinら、1997)。]
[0053] タムスロシン0.01μM(2.65)の存在下及び4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸3μM(2.35)の存在下においてPEに対するpEC50値が類似することから、本ウサギ標本において、タムスロシンの効力は4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸の300倍であると推定される。]
[0054] 以上の結果から、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸は、ウサギ単離前立腺平滑筋においてPEにより活性化されたα1アドレナリン受容体の機能的アンタゴニストであることが示された。4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸の効力(pA2=7.47)は、BPH治療用に市場に出ているα1アドレナリン受容体アンタゴニスト、例えばアルフゾシン、ドキサゾシン及びテラゾシンが示す効力とほぼ等しい(Martinら、1997)。]
[0055] 実施例2
本実験の目的は、良性前立腺過形成(BPH)罹患患者から取得した前立腺腫におけるノルエピネフリン(NE)誘導性収縮に対する4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸の効果の評価であった。]
[0056] 本実施例中において使用した実験プロトコルは、タムスロシンの拮抗効力の計測に関する以前の論文に記載されるものに類似する(Nobleら、Br.J.Pharmacol.120:231−38、1997)。]
[0057] 簡潔には、ヒト前立腺腫を、BPHのため経膀胱前立腺腫摘出を受けた患者6人(平均年齢71±5才)から取得した。前立腺細片を、改変クレブス−ヘンゼライト液(NaCl 114mM、KCl 4.7mM、CaCl2 2.5mM、KH2PO4 1.2mM、NaHCO3 25mM、グルコース11.7mM、アスコルビン酸1.1mM(pH7.4、95%O2及び5%CO2通気、37℃)を含むガラス製オルガンバス内に1.5gの張力をかけて装着した。平衡状態で60分間経過後、細片をNE30μMに曝露して生存能を計測した。収縮反応が0.3g未満の細片は廃棄した。]
[0058] 洗浄し、且つ再平衡状態で60分間経過させて基礎張力を再び確立した後、収縮が平衡状態に到達するまで、NEに対する第1の累積的な濃度反応曲線(範囲0.1μM〜1mM)を構築した。60分間洗浄して基礎張力を再び確立した後、0.1、0.3及び1μMの試験物質4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は2つの物質に対して0.01μMの対照物質(タムスロシン)を60分間インキュベートし、続いてNEに対する第2のCRCを構築した。単一の細片について試験したアンタゴニストの濃度は1つのみとした。対照は、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸及びタムスロシンに対する共通溶媒(DMSO)と共に細片を60分間インキュベートすることにより得た。オルガンバス内のDMSO量は0.1%に等しかった。]
[0059] NE30μMに対する収縮反応の平均値は統計的な有意差を示さなかった(一方向ANOVAによりp>0.05)。]
[0060] NEに対する第2のCRCのpEC50値(4.72+/−0.088)は第1のCRCにおいて取得された対応値(5.17+/−0.088;p<0.001)より有意に低かった。]
[0061] 4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸と共にインキュベートした場合に、NEに対する第2のCRCにおけるpEC50の濃度依存性のシフトが誘導され、これは拮抗活性を示すが、Emax値に対する効果はなかった。0.1、0.3、及び1uMの試験物質存在下におけるNE pEC50値は各々4.15+/−0.11(n=8)、3.69+/−0.24(n=8)、及び3.26+/−0.08(n=9)であった。図2を参照。]
[0062] 得られた用量比を溶媒治療群において得られた用量比により補正した。シルドプロットから推定された4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸に対するpA2は7.50に等しかった。]
[0063] タムスロシン0.01μMと共にインキュベートした場合にもNEに対する第2のCRCのシフトが誘導され、これは拮抗活性を示すが、Emax値に対する効果はなかった。タムスロシン存在下において、NE pEC50は2.96+/−0.20(n=8)であった。]
[0064] 溶媒(0.1%DMSO)と共にインキュベートした後、NEに対する第2のCRCのシフトが観察された。この結果は予想外であり、その理由は、NEはヒト単離前立腺腫におけるα1アドレナリン受容体の脱感作を誘導しないことが以前に報告されていたためである(Bagotら、2005)。前記結果に対する説明としては、0.1%DMSOと共に60分間インキュベートしたことによる阻害効果のみが考えられる。]
[0065] 4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸のpA2(7.50)は、ウサギ単離前立腺について以前に示された値に一致する。4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸の機能的効力もまたラットα1A−アドレナリン受容体又はクローニングされたヒトα1D−アドレナリン受容体を各々使用した結合研究において得られたpIC50値と非常によく類似している(各pIC50=7.94及び7.75;データはVanda PharmaceuticalsのBaroldi博士提供)。重要なことに、α1A及びα1D−アドレナリン受容体の両者の遮断は、BPH患者に対する最適な臨床効果にとって必要であることが認識されている(AnderssonKE、World J.Urol.19:390−96、2002)。]
[0066] 4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸の拮抗効力とタムスロシンを比較すると、前立腺腫において発現するヒトα1アドレナリン受容体に対して、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸の効力はタムスロシンの効力の約100分の1であることが示される。]
[0067] 本実施例により、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸は、BPH患者から単離されたヒト腺腫においてNEにより活性化されたα1アドレナリン受容体の機能的アンタゴニストであることが示される。その効力は、BPH治療用に米国内で広く使用されるα1アドレナリン受容体アンタゴニストのいくつか、例えばアルフゾシン、ドキサゾシン、及びテラゾシンについて公開されている効力とほぼ等しい。]
[0068] 実施例3
麻酔下のラットにおけるPE誘導性の尿道内圧(UP)上昇に対する4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸の効果を評価するために実験を実施した。簡潔には、麻酔下の雄ラットに関しカテーテルを、薬剤投与のために大腿静脈内に、且つ尿道圧(UP)計測のために膀胱壁を貫通して尿道内に挿入した。第1の用量のPEを投与する5分前に、試験物質又はタムスロシンを投与した。異なる用量のPE(対照において3〜300ug/kg、及び治療動物において上限3000ug/kg)を1mL/kgの容量でボーラスとして、各用量を3分間隔で静脈内に投与した。試験物質は3つの用量10、33.3、及び100ug/kg、タムスロシンは1つの用量10ug/kg、対照群は1つの用量(1%DMSO)で使用した。]
[0069] 試験物質の存在下において、PEに対する用量反応曲線は用量依存的に右にシフトした。試験物質10ug/kgの静脈内投与は、100ug/kgPEにより誘導されたΔUP(基準線より上)に対して統計的に有意な阻害効果を示した。試験物質33.3ug/kgの静脈内投与は、PE30〜100及び150ug/kgにより誘導されたΔUP(基準線より上)に対して統計的に有意な阻害効果を示した。試験物質100ug/kg静脈内投与及びタムスロシン10ug/kgは、用量範囲10〜300ug/kgにおけるアゴニスト効果を統計的に有意に減少させた。]
[0070] したがって、本研究において、静脈内経路では、麻酔下のラットにおける4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸の効力はタムスロシンの効力の約10分の1である。以前に、意識下ラットにおける基礎尿道圧の低下に対して、BPH治療用に最もよく処方される薬剤であるアルフゾシン(ウロザトラル(UroXatral)(登録商標))の効力はタムスロシン(静脈投与)の効力の10分の1であったことが示されている(Martinら、J.Pharmacol.Exper.Ther.282:228−35、1997)。]
[0071] 実施例4
麻酔下のラットにおけるPE誘導性の尿道内圧(UP)及び動脈圧(BP)の上昇に対する4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸の拮抗効果を評価するために実験を実施した。4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又はタムスロシンの経口投与は、25又は45分後に計測したところ、基礎UPに対する効果はなかった。しかし、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸及びタムスロシンのいずれも、投与25及び45分後に基礎BP値を有意に低下させた。]
[0072] 4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸0.5mg/kgの経口投与は、PE誘導性の基礎UPの上昇に対し有効ではなかったが、1.5及び4.5mg/kgではわずかに効果があった。ベースラインのUP又はBPを10、25、50、75、及び100%上昇させるPEの用量から、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸に関し、用量1.5m/kgの経口投与は4.5mg/kgの経口投与よりも有効であることが示唆される。実際、45分後におけるUP100%値は、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸の4.5mg/kgではなく1.5mg/kgの存在下において統計的有意な程度に到達した。この時点で、BPに対する効果についても、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸1.5mg/kgの存在下においてBP10%〜BP100%の範囲で有意であったが、4.5mg/kgでは効果はみられなかった。]
[0073] これらの結果から、投与45分後における4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸1.5mg/kgとタムスロシン0.3mg/kgとの効力が等しいことから、UP及びBPの両者に対する4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸の効力は経口経路によるタムスロシンの効力の約5分の1であるという結論も導かれる。]
[0074] 比較のため、ラットによる類似の実験モデルにおいて、十二指腸内に投与されたシロドシンのUPに対する効力はタムスロシンの効力の2.8分の1であった(Akiyamaら、Pharmacol.Exp.Ther.291:81−91、1999)。]
[0075] 別の実験において、ラットにおいて膀胱下尿道閉塞により誘導された膀胱機能不全に対する、4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸、タムスロシン、及び共通ビヒクルによる1週間の治療効果を評価した。タムスロシンは本実験に使用したモデルにおいて陽性を示したとの報告があるが、本実験ではタムスロシンは膀胱内圧計によるパラメータに対し全く効果を示さなかった。4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸も膀胱内圧計による全パラメータに対し有意な効果を示さなかったが、不安定な収縮の振幅は有意に減少した。しかし、この後者の作用は試験したうち最も低用量(1mg/kg/日)でしか観察されなかった。タムスロシン及び4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸はいずれも、閉塞に続く膀胱肥大に対する効果を示さなかった。]
[0076] 本発明の多様な態様に関する前述の記載は例示及び説明を目的として示すものである。完全であること又は開示された厳密な形態に本発明を限定することを意図せず、また多くの改変及び変更が可能であることは明白である。当業者には明白であろう前記改変及び変更は、付属の請求項により定義される本発明の範囲内に含まれることが意図される。]
权利要求:

請求項1
雄哺乳動物における前立腺肥大の治療方法であって、有効量の4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩を前記哺乳動物に投与するステップを含む方法。
請求項2
前記前立腺肥大が良性前立腺過形成である請求項1に記載の方法。
請求項3
前記哺乳動物がヒトである請求項1又は2に記載の方法。
請求項4
前記哺乳動物を1つ又は複数の追加のαアドレナリン受容体アンタゴニストによっても治療する請求項1、2又は3に記載の方法。
請求項5
前記1つ又は複数の追加のαアドレナリン受容体アンタゴニストが、ドキサゾシン、プラゾシン、テラゾシン、Rec15/2739、及びタムスロシンから選択される請求項4に記載の方法。
請求項6
前記哺乳動物を、1つ若しくは複数の追加のαアドレナリン受容体アンタゴニスト、1つ若しくは複数のステロイド5α−レダクターゼ阻害剤、又は1つ若しくは複数の追加のαアドレナリン受容体アンタゴニストと1つ若しくは複数のステロイド5α−レダクターゼ阻害剤との組み合わせから選択された第2の薬剤によっても治療する請求項1、2又は3に記載の方法。
請求項7
前記哺乳動物をフィナステリドによっても治療する請求項1、2又は3に記載の方法。
請求項8
4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩が放出制御薬剤投与形態とされる請求項1、2、3、4、5、6、又は7に記載の方法。
請求項9
前記動物に投与される4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩が約1〜約500mg/日である請求項1、2、3、4、5、6、7、又は8に記載の方法。
請求項10
前記動物に投与される4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩の量が約5〜約100mg/日である請求項9に記載の方法。
請求項11
前記動物に投与される4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩の量が約0.01〜約10mg/kg/日である請求項9に記載の方法。
請求項12
前記動物に投与される4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩の量が0.5〜1.5mg/kg/日である請求項9に記載の方法。
請求項13
4−[3−[4−(6−フルオロ−1,2−ベンズイソキサゾール−3−イル)−1−ピペリジニル]プロポキシ]−3−メトキシ安息香酸又は医薬上許容されるその塩及び医薬上許容される添加物を含む医薬組成物。
請求項14
1つ又は複数の投薬単位中にBPH治療に対する有効量を含む請求項13に記載の医薬組成物。
請求項15
放出制御製剤である請求項13に記載の医薬組成物。
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